最近どう?

My Akashicな生活

挨拶に続くスモールトークとして「最近どう?」という言葉はよく使われるのかと思います。友人同士や、上司が部下に、といった感じのカジュアルな表現で、ざっくりとしたフランクな質問、会話をすること、そのつなぎに、という感じでしょうか?

便利な表現ですが、ことビジネスの世界では、この「どう質」はあまり推奨されていなかったりもします。「どう質」の使い方を2つの側面から見てみます。

「aboutー○○について」がハッキリしている場合には、「どう?」と聞くのが普通で、それ以外の質問の仕方の方が、逆に不自然です。
たとえば、病院の診察の場合。こと再診であれば、前回からの経過について、病気の症状について、という、問うていることがあまりにも明確ー実際、先生方は「どうですか?」という言葉を使っていますよね。そして、それに違和感なく患者側も経過について等を答えていきます。


私の実際の経験ですが
そこまで親しい友人、というわけでもない”知り合い”と久しぶりに会った時、「最近どう?」と聞かれたことがあります。声には出しませんでしたが、その時の即答としては「なにが??」でした。

  • 仕事のこと?
  • 家のこと?
  • 共通の友人のこと?
  • 体調のこと?
  • セルフレジで、全部スキャンして、全部マイバッグにいれて、お会計しようとしたらお財布を忘れていて、超恥ずかしかったやっちゃった話のこと?(なわけないか…)

ほんの数秒の間に、水星がグルングルンと回りまくって、質問の「どう?」に対しての答えを探したものです。
 
 
質問としては「最近、どう?」なのですから、答えとしては「なにを答えてもいい」ということになります。先ほど出てきた「about」という、○○についてが全く語られていないのですから。
 
なんでもいいよ。どんどん話して。

そんなオープンマインド、という側面もあるのですが、対局では「質問された側(答える側)」にお題が丸投げ、という無責任な一面も。

なんでもいいよ。というか、まぁどうでもいいんで。

相手がなにを答えようが、どうでもよし。だから、まずはボールを投げてみたーほら、今度はそっちが返す番だよ!、で知らんぷりという構図になっています。
友人同士などでは、面倒だと感じたのであればフランクに「別に、変わらないよ」と、答えて流すこともできますが、仕事の上司からの質問では、体裁よく答えなくてはならない、とか、問題はあるんだけれど、今言うべきじゃないかな…など、かなり返答に苦戦するパターンーゆえに、ビジネスでは「どう質」は基本的にNGだと語られます。
 
 
なんでもいいのか、どうでもいいのか。
いずれの想いがあってもなくても、「質問を投げかける」のであれば、相手が答えやすいような質問の仕方、という配慮があっても良さそうです。 
 

 

ちょっと大変そうだな、大丈夫かな?
そんな純粋な心配から、「大丈夫?」と声をかけたことが、誰しもあるでしょう。家族、友人、職場で、などさまざまな場面で、普通にあることです。 「大丈夫」という言葉は、「どう?」に匹敵するくらいのかなりの万能ワード、セットで使用されることもよくありますよね。

「大丈夫じゃないよ」

「大丈夫なのか」と聞いてみたー「大丈夫じゃない!」と、素直に答えを返された、という経験のある方も、また多いのではないでしょうか。
 
お相手としては、「大丈夫だよ」と笑顔を返す余裕がない。「最近どう?」と同じく、「大丈夫ってなにが??」から発展して、「大丈夫なんかじゃない!」という返答に至るのでしょう。その時の声のかけ方、言い方やタイミングもありますが、基本的には「八つ当たり」という側面が前面に出ているといえます。
 
 
「なんでもいいよ」
というオープンマインドであれば
「そうか、ちょっと余裕がないんだな」ということを察知して、ならば自分にはなにができるだろうか、を「大丈夫じゃない!」の返答に続けて提案することもできます。うまく話せない、伝えられない、という方もいると思いますが、淀みなく、スラスラ話すことが大切なのでもありません。たどたどでも、自分の言葉で一生懸命に伝えようとする、その気持ちが大切なのではないでしょうか。

 
「どうでもいいよ」
という、ただ体よく質問を投げてみただけ、
ということであれば、「大丈夫じゃない!」の返答にどう続けて良いのかわからず、言葉を濁しながら尻すぼみになって消えるしかないでしょう。
というか
そもそも、相手の答えに興味はないので、「大変なんだ」で終わるか、
あるいは、お相手が「○○について」となにかのお題での「どう/どう、大丈夫じゃないのか」を答えたとしても、「そうか、私もね…」という、自分の話にすり替えてしまうケースが非常に多い。話し上手であっても(だから一見魅力的に見えても)、できるだけ避けて通りたいタイプと言えます。
 
 


 
 
万能ワードであるからゆえに、気軽に使えるということだけではなく、その先を見越した意図も持っているのかいないのか。言葉の選択、コミュニケーションは非常に難しく、一律で語れることではありませんが、基本的な「キャッチボール」というイメージをベースに持ちたいものです。
そして、見せかけだけではない、真の「オープンマインド」という受容できる心の広さを持てる人であるよう、精進したいものだと痛感します。

 

 

メールマガジンのご案内
登録希望のものをチェックしてください(無料)
My Akashicな生活