出生図のホロスコープは、個人の持つ「エネルギー図」であり、さまざまなことが読み取れ、ざっくり言えば、「♄土星」がある位置ーそれが未来予想図の原型と言えます。
ホロスコープは計算式で出てくるものなので、いつ出しても、誰が出しても同じもの、ではあるのですが、ホロスコープから見えることはどんどんと移り変わっていきます。
そのベースとなるのは、1つには「陰陽バランス」であり、具体的には「ヘリオセントリック」や「サイデリアル式」の視点を取り入れてみるとわかりやすいでしょう。
今回は、そういった陰陽バランスの視点を取り入れつつ、ホロスコープの読み方を見ていきます。
陰陽バランス

陰ーマイナス / 陽ープラス、という2つの全く異なる要素で「1つ」
陰陽のマークは、有名ですのでどこかしらで見かけたこともあるかと思います。
これらの2つの要素は、ピッタリ真ん中で分かれて半分ずつ、のカタチなのではなく、中間点はフニャンと曲線であり、さらにはチョンと1点の〇も描かれ、「完全、はない」という意味合いもあるようです。
すべてはこれらのバランス、ということですが、魂テーマー元からの資質というのも、陽に傾いているタイプもあれば、陰に傾いているタイプなど、さまざまにあり、それがいわゆる「個性」「オリジナリティ」の根源ですね。
そこで
陰陽バランス、ということを踏まえた「魂の成長」という視点で見ると、「自分とは相反する要素を取り入れること」が次のステップ、成長という基点があります。得意な資質をガンガンに伸ばす!、ということに続いて、次なることは?で登場し、火星期や木星期の年令以降(30代 / 40代中盤~)での流れになるでしょう。
- 陽タイプープラスの資質を持ち、次のステップは「陰」または「中立」
- 陰タイプーマイナスの資質を持ち、次のステップは「陽」または「中立」
- 中立タイプー統合点
資質としては持っていても、最初から全開というのはあまり見受けられない…ように思います。学びとして、体験をしていくうちに「気づく」ことで、やっと開花する、という方が近いでしょうか。
ホロスコープのエレメント別では
火・風タイプ
火のエレメント(牡羊座・獅子座・射手座)
風のエレメント(双子座・天秤座・水瓶座)
あるいは、三区分(クオリティ)で言うところの「活動タイプ」ー牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座
率先して前に出ること、自分が動いていくことが得意で、フットワークも軽く、火や風が上へと軽く舞い上がっていくように、どんどんと周りへも影響力を及ぼし、リーダー的存在となっていく資質を持ちます。
クオリティやほかの惑星たちとのつながりもありますが、基本としては「陽」のタイプです。「強さ」を持ち合わせているので、メリットとして出ていれば「強さ」ですが、デメリットになると「強すぎる」ー頑固であったり、融通が利かなかったり。
火風のエレメントで「頑固」というのは、あまりなじみがないかもしれませんが、要は「それしか受け付けない →受け付けられない→というかそもそも選択肢を持たない」といったような、単一性が「陽」と相まってしまうと、強すぎる…につながっていきます。
年令と共に…という移り変わりでいえば、視野やモノの考え方を狭ければ広げ、広いなら逆に狭めていったり、自分ではなく誰かー仲間、後輩…へと受け渡す、というような「陰」の要素が必要になってきます。
地・水タイプ
地(土)のエレメントー牡牛座・乙女座・山羊座
水のエレメントー蟹座・蠍座・魚座
三区分(クオリティ)では「不動(固定)タイプ」ー牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座
地はそのまま、大地のようにすべてを受け留めるという受容のエネルギーですし、水は単体では形が創られず、地という形を持つことで落ち着く、ということからも、「自分が」というより、受け留めるという資質です。誰かのために、という奉仕の精神だったり、縁の下の力持ちという役割だったり、裏方でのリーダーという感じも出てきます。基本的には「陰」のエネルギーです。
デメリットとしては、受け入れすぎて自分のキャパオーバーで疲弊、もあれば、受け入れることが当たり前になって、自分では立てない / 決められない、という依存に傾いたり。
年令と共に、という移り変わりでいえば、「陽」の要素が必要となってくるので、周りの中での「自分」という個を持っていくこと、なんでもではなく、しっかりと境界線を引く強さを持つ、といったことが出てきます。
中立の要素とは
4つのエレメントー火風 / 地水と、3区分のクオリティー活動 / 固定を上げましたが、クオリティには他に「柔軟」という資質がありー双子座・乙女座・射手座・魚座が該当します。
これらの「柔軟宮」が中立か、というと、その通り!というよりは、関連あり、という感じ…でしょうか。プラスでもなく、マイナスでもなく、というどちらにでも柔軟に、という基本は中立ー真ん中にある、というところは一緒です。
この中立とは
いわば(泣く子も黙る??)冥王星の領域、という方がイメージが近いです。つまりは「破壊と再生」
良いこと、なのかもだけれど、もう変化の時である、とか
執着せずに、さっさと捨てよ、とか
わかっているけれど…とためらっている時にも、ガシャンガシャンと壊し、えーーーっと悲しみに明け暮れている中、見捨てるわけではなくしっかりと再生までバックアップをする、みたいな。。
陰にも陽にも、メリットとデメリットがそれぞれあって、ではデメリットな部分はこう変化を起こしたら、メリットになるんじゃないですか?、というような、新しい選択肢を持ってくるー新しいものを受け入れるには、その分なにかを捨てる必要があるーだから破壊…
そういった
中立の資質は、見える範囲も広いですし、壊すことにも再生することにも相当な強さ(力の強さというよりも、精神的な強さであり、持久戦)が必要とされるので、魂テーマとしてみれば、なかなかベテランの魂ということも言えそうです。
サイデリアル式で読む
インド占星術では「サイデリアル式」が取り入れられており、簡単に言えば「実際の空にある星の配置に、より近い」ということが言えます。(”より”近いだけなので、空の様子を再現しているわけではありません)
詳細は、当サイトでも記事にしておりますのでこちらを参照されてください
サイデリアル式で読んだ時、ほとんどのサインは1つズレます。(差分は23°~24°)
隣り合うサインの資質は、お隣さんだから仲良し、というわけではなく、全くの反対の要素となるので、西洋占星術のトロピカル式と、インド占星術などのサイデリアル式と、どう読み分けるのか?というのは、疑問が出てくるところですね。
相反する要素、なわけですが
当方がインド占星術の鑑定を受けた時、「年令と共に、サイデリアルの方がしっくりくるようになるという方も多いです」と聞きました。つまり、年令に伴った変容ー次のステップは?となった時には、今までとは逆の要素を →
陽なら陰 / 陰なら陽 を取り入れると、さらには自身で感じる充実感も変わってくる、ということが言えそうです。これが、まさしく「陰陽バランス」であり、半分ではなく、両方あることで「1つ」へと近づくのでしょう。
サイデリアル式では、実際の空を見上げた時の星の配置により近く、「占星”術”」という一つの学問を超えた星たちからのエネルギーそのものという要素が近くなります。
私たちは、意識していてもいなくても、信じていてもいなくても、当然ながら星たちの影響を受けています。太陽の方向へと、自然と植物たちは成長し、動物は太陽を求め、そして満月に近い時サンゴたちは産卵をする。
星たちとの共存という視点からも、相反する要素を取り入れるという「陰陽バランス」は必要なのかもしれませんね。
ヘリオセントリックチャート
もう1つの視点では「ヘリオセントリックチャート」があります。
ヘリオセントリックチャートは、太陽系の「太陽」から見たそれぞれの惑星の配置、であり「♁地球」が出てきて、その衛星である「月」は消えます(地球と同位置になる)。
実際に、地に足をつけた生活では?、ということではなく、視点がもっと大きくなり、宇宙というワンネスの中での1ピースとしての役割、資質、といったことに変わります。
スピリチュアルでもよく聞かれる「使命」といった感じが、一番しっくりくるのかもしれません。
まずは
わざわざ地球に生まれてきましたので、地球と、そこにまつわるアスペクト(惑星間の角度)を見てみましょう。地に足をつけて見上げた太陽と、太陽から見下ろした地球、という真逆の位置関係になるので、太陽星座が180°変わります(オポジション)。
詳しくは「魂のブループリント」として詳しく書いています
ここでも
宇宙視点で見れば、真逆の資質 → 使命ということなので、やはり「陰陽のバランス」を取るということは、なかなかに興味深く、さらに奥も深い話です。
ヘリオセントリックのホロスコープチャートには、ハウス / サインがなく、惑星の位置関係で読んでいく、というものもありますし、サインを反映させたものもあります。
水星や金星などは、ヘリオセントリックで見るとサインが変わることも多いので、一度確認されると、新しい発見になると思います。
魂テーマとも密接な関係のある「陰陽バランス」の資質を、ホロスコープと合わせてお伝えしました。しっくりくるところはあったでしょうか? よくわからないな…と混乱になっていたらすみません・・・
ご自身の誕生日や、なにかしらの記念日、区切りという時には、定期的にホロスコープと現状を見直してみることをお勧めします。あぁ導かれていたんだな、と実感でき、より自分とつながれるようになってきます。